終生ヒトのオスは飼わず
2010年10月15日 ひっちぃ
続刊「終生ヒトのオスは飼わず」が出ていたので買って読んだ。内容は二部構成で、一部がこれまでの続きで、二部が文藝春秋社系の雑誌なんかでちょこちょこ掲載された雑文をまとめたもの。
前作で愛しいゲンという犬が雷雨の中で行方不明になって終わる。あれから必死で捜索を続ける作者。ゲンらしい犬を見かけたと何度か連絡が入って出かけるのだがそのたびに肩を落して帰る。そのうち、似た犬を引き取って飼うことも。
子猫が生まれ、さすがに飼うには限界があるので里親を探す話、近所の猫との喧嘩のキズがもとで病気になって弱っていく猫の話など。前作が面白かった人は流れで読んだらいいと思う。作者が亡くなったあとにペットたちがどうなったのかを、秘書の金田育子という人がまとめている。
二部はペットとは関係ない雑文ばかりで、作者の米原万理のことが好きな人にとっては読んでおくべきものなのだけど、そうじゃない人からすると退屈かも。「家」の履歴書という週刊文春の連載に作者が取り上げられたときの文章なんかも収録されている。
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