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  • 機動戦士ガンダムオンライン

    制作・運営:バンダイナムコ 開発:ヘッドロック 原作:サンライズ

    傑作(30点)
    2015年1月18日
    ひっちぃ

    根強い人気を誇るロボットアニメ「機動戦士ガンダム」シリーズを扱い、連邦軍とジオン軍とで五十人ずつぐらいに分かれてロボットで戦いながら陣取りをするネット対戦の撃ち合いゲーム。一回の戦いは基本的に最大20分までで、ロビーに集まったプレイヤーが参戦予約することでマッチングして戦いが行われる。各プレイヤーはロボットを集めて好きなように改造して強くしていく。

    ネット対戦で撃ち合いをするゲームというのは実は世界的には一番メジャーなコンピュータゲームであり、日本ではそんなに人気がないけれど欧米のゲーマーにとってはもっとも人気のあるジャンルとなっている。なにせ任天堂のファミリーコンピュータがアメリカで爆発的に売れた理由というのが光線銃を使ったゲームのヒットによるものであることからも窺い知れる。

    このタイプのゲームはFPSとかTPSとか言われており、操作キャラが画面に表示されないFPSのほうが一般的なのに対して、このガンダムオンラインはTPSという自キャラが画面に表示されるタイプ。ゲームによっては視点を切り替えてFPSにもTPSにもなるものもある。FPS/TPSのなかではCall of Dutyシリーズやbattlefieldシリーズなんかが有名で、前者が人間同士の戦いを、後者が戦車や戦闘機など兵器同士の戦いを扱っている。対人対戦に限られるわけではなく、複数ステージ制で一人でミッションをクリアしていく一人用のゲームまたはモードも多い。日本製のものもあり、カプコンのBiohazardシリーズやMetal Gear SolidシリーズやバンダイナムコのAce Combatシリーズは海外でもよく売れた。

    日本でこのタイプのゲームは海外ほどには人気がなくて、特にネット対戦となると一部のマニアしかやっていないんじゃないかと思う。かつてスクウェア・エニックスが運営していたフロントミッションオンラインなんかもすぐに運営を終了してしまった。やはり日本人には向いていないんだとか、欧米人は狩猟民族だからあいつらが異常すぎるんだとか言われるけれど、決してそんなことはないと思う。日本では任天堂を始めとしたゲームソフトハウスが遊びやすくて面白いゲームをいっぱい作りすぎて、いまのFPS/TPSのような不親切なゲームが受け入れられなくなっているだけだと思う。

    そこでこのガンダムオンラインが満を持して登場したのだった。ガンダムと名の付くゲームはこれまでにいっぱい作られており、その中でオンラインつまりネットを使ったゲームも数あれども、シンプルにその名も「ガンダムオンライン」と冠しているのはただ一つこれだけ。メーカーの力の入れようが分かるのだった。外注みたいだけど(笑)。まずガンダムという国民的人気(?)を誇る作品をベースにしていること。これだけで興味を引かれて遊びたいと思う人がいっぱいいると思う。

    ザクに乗って戦いたい。ちょっとこだわりのあるガンダムファンなら誰もが思う。一応解説しておくと、ザクというのはジオン軍(ドイツ軍みたいなもん)の量産型(ザコ)モビルスーツ(ロボット)で一番有名な機体のこと。従来のロボットアニメだと主人公ロボットが無双するのが常だったけれど、ガンダムシリーズはザコキャラも人気があるという特徴がある。

    そんなにシビアでないのがいい。普通のネット対戦FPS/TPSというのは、プレイヤーの腕によって勝敗が大きく左右されてしまい、初心者なんかは瞬殺されてしまう。ランボー対一般人みたいなのを想像してもらうと分かりやすい。ヘッドショットと言って、頭に銃弾を食らうと一発で死ぬ。これじゃあプレイ人口が増えようもない。それに比べてこのガンダムオンラインは、いくつかの点で緩和されている。まず百人対戦なので、どんなにうまい人でも何人かに囲まれたら勝てない。ガンダムだってザクに囲まれたらあっさり破壊される。それに、破壊されてもすぐに拠点から再出撃できる。このとき、ガンダムのような強いロボットは再出撃までに時間が掛かるのに比べ、ザクのような弱いロボットは比較的すぐに再出撃できるので、弱いロボットでも使い道がある。

    どうしても撃ち合いの苦手な人もいると思うけれど、そんな人でも戦いに参加する方法がある。マップ上にレーダーをばらまいたり、味方に補給したり回復させたり、直接撃ち合うのではなく砲撃によって特定の場所にミサイルなんかを撃つことのできたりする兵種がある。あと武器は銃だけじゃなくてビームサーベルなんかがあるので白兵戦もできる。面白いのは地雷を撒くことが出来るやつもいる。ちなみにこの地雷というのはあらかじめ設置する以外にも接近戦で相手の足元に投げて爆発させることもできて、ゲーム内ではその形状から「ピザを配達」すると言われている。

    こんなに面白いゲームがいままであっただろうか?と三年前ぐらいに結構ハマり、ビデオカードまで新調(ファイナルファンタジー14のために買ったRADEON HD5870からGeForce GTX660Tiに)して週末なんかはずっとやっている時期もあったのだけど、次第に飽きてやる気がなくなってしまったのだった。

    最初のつまずきは、宇宙戦が始まったときだった。まず宇宙での戦いがあまり作り込まれていなくて、いくつかの点でゲームバランスが悪かった。宇宙では広い三次元空間で機動して戦うため、射程距離と射速によりビームライフルがかなり有利だったのだが、陣営により兵器が非対称なのでビームライフルを装備した機体が多い連邦軍に有利になった。これではまずいと運営がゲームバランスを調整した結果、今度はバズーカが強力になりすぎて、すぐに敵を転倒させてタコ殴りにできるようになってしまった。

    また、宇宙で使えるロボットが少なくて、満足に用意できない人が少なくなく、地上用のロボットを無理やり宇宙で使っている人がいた。性能が大幅に制限されるので大幅に戦力ダウンになってしまう。このゲームではロボットはガチャというくじ引きのようなシステムで設計図を運否天賦で引いてから開発して使えるようになるのだけど、俗に言うアイテム課金ゲームなので、宇宙用の強いロボットを手に入れるには無課金だとかなり根気強く、課金だと最低でも数千円程度つぎ込まないとならなかった。三千円(税抜き)でDXガチャ11回引くことが出来るのが基本なのだけど、これ一回引いただけでは目当てのロボットが手に入るかどうかは運次第になる。

    さらに、機体には所持数制限があって、無課金の状態だと8体までしか持てなかった。8体あれば十分と思うかもしれないけれど、一度のゲームで4体一組でデッキを組んで戦い、一体やられたら次の機体を選んで再出撃するのを繰り返す上に、地上戦用だとか宇宙戦用の機体があるのでやりくりが厳しい。確か三百円(税抜き)払えば一体増やすことが出来るのだけど、この手のゲームは一部の重課金者を除くと無課金者のほうが圧倒的に多いので、多くのプレイヤーが課金せずにイライラしながらプレイしているうちにやめていったと思う。せっかくガンダムを扱っていて色んな機体が出てくるのに、次から次へと出てくる新しい機体を手に入れようとすると、これまで大切に改造して育ててきた機体を破棄しなければならなかった。バンダイナムコはDLC(有料ダウンロードコンテンツ)で悪評があり、最適なバランスの調整に失敗したのではないかと思う。

    さすがに思ったほど人気が出ずにまずいと思ったのか、無課金でも機体の所持数制限を増やすことの出来るチケットや課金なしでDXガチャを引くことのできるチケットなんかを時々バラまいたり、頻繁にゲームバランスを調整して不公平が出にくいように努力したりしているようなのだけど、思ったほどプレイヤーの数が伸びていないようだった。最近どうなっているのか掲示板で見てみると、今度は格闘(接近戦)が強くなりすぎてやはり一部の機体だけアホみたいに強いらしい。

    戦場で成果を上げると階級があがっていき、もらえるお金(ゲーム内通貨)やアイテムが良くなっていくほか、近い階級の人同士でマッチングされるようになる。戦果を上げるためには敵を撃墜するほかに、戦場での色んな行動に対して評価点があってポイントが入るようになっていて、たとえば戦場に数か所ある拠点を占領(一定範囲内に機体を置く)するとか、味方を回復させるだとか、設置したレーダーが敵を捕らえるだとかある。これもゲームバランスの問題があって、楽にポイントを稼げるルールがあって不満が上がるたびに運営が調整するのを繰り返してきた。

    なんど指揮官になることもできる。指揮官といっても、一人一人の行動を縛ることはできなくて、先に述べた評価点のシステムを利用して、指揮官の指示に従うほど評価点が高くなるようになっている。たとえば、拠点1を防衛する指示を出すと、指示された機体が拠点1の一定範囲内にいるだけで一定時間に何ポイントか評価点が入るようになるほか、その範囲内で敵を撃墜したり撃墜を補佐(ある程度ダメージを与える)すると余計に点が入るようになる。

    五十人も手足のように動かせるんだからきっと指揮官は人気があってなかなか出来ないんだろうなあと思うところだろうけれど、これがなんと人気がなさすぎて常に不足気味になっている。指揮官をやると自分の機体を操ることができず、地図とにらめっこして味方に指示を与えたり、戦略兵器や哨戒や広域爆撃といったコマンドを回数制限つきで実行するだけになる。やることが多くて結構忙しい。指示が悪いとプレイヤーから文句が出る。最悪、突き上げを食らって追放されることもある。でも指揮官がいなくなるとそれだけで不利になってしまうので、よほどのことがない限り時々チクチク指示くれと言われる程度で済む。勝つか負けるかだけで評価点が結構上下するのでプレッシャーがある。なんか日本人のメンタリティを見る思いがする。これ海外だったら自分が自分がとみんな指揮官をやりたがると思うのに、日本人はほんと控え目というか責任を持ちたがらないというか。誰も指揮官をやらないならと仕方なくといった感じで指揮官をやる人が多い。この国民性が、先の大戦での戦略なき最強の軍隊を生んだんだろうか。案外いまの日本人はいまの日本がいいのかもしれない。

    サービス開始から三年以上たって、新しい機体がどんどん増えていっている。最初は初代の「機動戦士ガンダム」や、OVA(ビデオ作品)のMS08小隊だかの機体や舞台が中心だったけれど、映画の0079ポケットの中の戦争や0083スターダストメモリーズなんかも扱うようになってきた。シリーズの中での「一年戦争」の範囲内で続けていくんだと思う。さすがにZガンダムまで来ちゃうとバランスが崩壊しそうだし。そろそろネタが尽きそうだけど、どうするんだろうか。

    基本タダだし、それほどマシンの性能が要求されるわけでもないので、試しに少し遊んでみるぐらいなら十分面白いと思う。さっきまた五戦ほどやってみたところ、気軽に楽しむ程度なら十分面白かった。でもこの手のゲームは、真剣になって突き詰めていくほどゲームバランスが気になってイライラしてくるので、残念ながらそこまでやり込むほどのゲームにはなっていないと思う。せめてもう少しゲームバランスが良ければ。システムや舞台が最高なだけに惜しすぎる。一昔前から考えると、夢のようなゲームなのに。

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