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アナと雪の女王 日本語吹き替え版
監督:クリス・バック他 脚本:ジェニファー・リー 制作会社:ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ他 原作:アンデルセン
まあまあ(10点) 2017年4月3日 ひっちぃ
アレンデール王国の王女であるエルサとアナの姉妹は最初仲が良かったが、小さい頃に長女エルサの持つ魔法の力で誤って妹アナを傷つけてしまい、それ以来エルサは妹を傷つけまいと距離を置くようになる。それから二人は大人になり、アナはエルサに近付こうとするが、エルサの力は暴走してあたり一面銀世界になり、エルサは国を捨てて一人気ままに生きることにする。しかしアナはどうしても姉と仲直りしたかった。ディズニーの3DCGアニメ。
宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」を抜いて日本映画の歴代興行収入一位になった作品。最近になってやっと地上波で放映されたので見てみた。正直あまり面白いとは思わなかった。
この作品の人気の秘密を紐解く番組みたいなのがあったので見てみたら、疎遠になった姉妹の和解の物語みたいなことを言っていた人がいたので、もう最初からそのあたりに注目しながら見てみたら、なるほど確かにそういう感じの筋書きだった。
兄とか姉っていうのは、大きくなる過程でいつしか弟や妹と距離を置くようになる。いつまでも年下に構っていたら広い世界に飛び出していけないから。そうやって距離を置いた兄弟姉妹が大きくなって和解する。兄や姉は罪悪感を噛みしめながら。そして弟や妹は兄や姉にかつて依存していたことに気恥ずかしさを感じながら。自分は弟がいたけど仲が良すぎて(?)互いの友人をシェア(?)していたからよく知らないけど、ちょっとだけ分かる。
でも、童話を原作というか原案にしているせいか、全体的によく分からない。神話や民話とかと違って童話は創作なのであまり深く考えないほうがいいと思う。ただ、得体のしれない罪悪感や不条理みたいなものをエルサの「魔法の暴走」にたとえていることにより、広く共感を得ることに成功しているんじゃないかと思う。それに、少子化だけど子供のいる家庭では大体二人以上いるので兄弟姉妹というテーマは普遍だろうし。どう和解したのかなんてどうだっていいから話がフワッとしているんだと思う。
もう一本の柱として、アナの恋物語というのもある。出会いを求めていたアナの前にハンス王子が現れるほか、エルサを探す最中に山男クリストフと出会う。ハンス王子は絵に描いたような王子様で、アナはすぐに親しくなっていきなり結婚しようとまでする。一方のクリストフはがさつな男で、アナに対して何の遠慮もないふるまいをするのだけど、次第に彼女を気遣うようになっていく。
この「アナ雪」の一番の目玉は主題歌「ありのままに」だと思うのだけど、この曲は姉エルサが何もかも投げ捨てて自分一人になるひきこもりの歌だった。ストレスを抱えていた彼女が解放されて伸び伸びと歌うところに共感が集まったんだろうか。
この曲に限らず歌が素晴らしい。特に、アナとエルサが対峙してデュエット曲を歌うところ。互いの想いがぶつかり、歌声が絡み合う。鳥肌が立つところまではいかなかったけれどちょっと高ぶった。歌詞がカラオケみたいに出てくるのでわかりやすい。あと歌がうまい。日本語吹き替えの声優や歌手にいわゆる芸能人を使っているのだけど、主役級はみんなうまかったと思う。端役のウェーゼルトン公爵だけちょっと気になったぐらいだった。この人、調べてみたらベテラン声優だった。こういう演技なの?
3DCGがきれいで、ものが凍てついていくところが素晴らしい。CGやってる人は映像を見るだけでも楽しめると思う。ただ、雪だるまのオラフとか石の妖精(?)トロールのモデリングが安易でダサく感じた。これが万人受けを狙ったデザインなんだろうか。一方、ディズニーアニメのキャラクターデザインってバタくさいものだけど、最近はそんなほどでもなく、普通にかわいく思えたりかっこよく感じたりできた。
ミュージカルが好きな人ならすごく楽しめると思う。そうでない人もまあほどほどには。一人っ子の人にはあまりピンとこないかも。
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千と千尋は抜いてなかった ひっちぃ 日本においての興行収入は「千と千尋の神隠し」や「タイタニック」を抜いておらず、これを書いている時点で歴代三位の間違いだった。 詳細
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