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  • お色気イベントの多さに定評のある私ですがライバル令嬢としての使命を果たします

    原作: 束原ミヤコ, 漫画: 蛇足せんたろう (竹書房 バンブーコミックス)

    まあまあ(10点)
    2024年5月23日
    ひっちぃ

    公爵令嬢シェリは何度も人生をループしていた。この世界は聖女コーデリアを主人公とした世界であり、自分はその中のライバル令嬢という立ち位置の脇役だということを理解していた。シェリは幾度となく敗れ、触手にもてあそばれることになるのだが…。小説投稿サイトに書かれた小説が原作のコミカライズ版。

    ちょっとエッチな異世界ものが読みたくなったので読んでみた。最初はおもしろかった。触手プレイが期待通りエッチだったし、いい筋書で話も楽しめたのだけど、後半からダレてきて流し読みしてしまった。

    これって異世界ものなんだろうか。少なくともシェリは転生者ではないみたいなので自分の人生を生きているんだけど、世界設定がまるでゲームだし、シェリもなんとなくそういう世界であることを意識している。聖女コーデリアがなにか間違うたびに何度もやりなおししているのだと思っているっぽい。「新ルート」とか言ってるしw

    この作品の魅力は、そんなゲームっぽい世界の中でシェリがメタ読みしながら快楽に溺れていくギャグとお色気だろうか。彼女は運命にあらがおうと色々試みるのだけど、脇役なせいなのか思い通りにいかない。毎回誰かしらに捕まってハリツケにされ、モンスターの触手で服を溶かされ全身をなでまわされることを繰り返す。

    「触手くん」にもタイプがあって、ただひたすら快楽を与えてくれるものから、ちょっとキツい責めをしてくるものまでいる。いまではそんな触手くんたちにも愛着を感じるようになるのだった。

    そんなループを繰り返しているうちに、いままでなかった展開が訪れる。いつも聖女コーデリアのほうを向いている王太子エイベルがやさしくしてくる。また、シェリのことを利用するだけ利用して捨てる魔王ベリルもまた彼女に対して愛を向けてくる。なぜか?

    その理由が明かされたとき、いい話だなあと思った。でも感動はできなかった。そのカギとなる人の気持ちがあまり理解できなかったからだと思う。作品の構造的に、あまり描写できなかったんだろうし、難しいところではあると思う。

    絵は正直あんまりうまくないと思う。股間がちょっと反応する程度にはエロいし、メタ読みしているときのギャグ顔はかわいいんだけど、全体的に絵がワンパターンな感じがする。イケメンやヒロインの描き分けが基礎的な部分でできていないので、髪型とかは違っていてもみんな似通って見える。

    物語の後半はただただハッピーエンドまで突っ走る感じなので、そういうのをじっくり味わいたい人にはいいのかもしれないけれど、自分には退屈に感じた。

    というわけで、そんな異世界お色気ギャグマンガを読みたくなったら読んでみるといいと思う。

    [参考]
    https://
    comic.k-manga.jp/title/172537/
    pv

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