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ノイズキャンセリング・ヘッドホン (MDR-NC11)
Sony
傑作(30点) 2003年6月9日 わたなべ
人は環境が改善するときよりも環境が悪化するときのほうが敏感に反応するものなのかもしれない。
このイヤホンはイヤホンの外側にマイクが内蔵されており、そのマイクが拾った周囲のノイズが聞こえないように音を発するようになっているという、いま話題沸騰の、夢のようなアイテムである。
電源を入れると、まず「シー」というホワイトノイズが気になる。なんじゃこりゃと思いつつ使ってみると、まあまあ音はいい。家で音楽を聴いてても、もともとそんなにノイズがないので何も変わらなかった。
次に電車で使ってみた。悪くはないがそんなに劇的に改善されたようには思えなかった。普通にアナウンスは聞こえるし、電車の音も聞こえる。うるさい話し声も聞こえる。あんまし役に立っていないと思った。
次に会社で使ってみた。うちの事務所は空調の音が非常にうるさいのだが、空調のノイズは一定なのでもともとあまり気になっていなかった。まあ、確かに電源のON/OFFで明らかに分かるほど軽減されるので悪くない。ただホワイトノイズがあるのでちょっと改善されたみたいな感じ。というわけで、これは実は1万円の価値はないのではないかと、さっきまで思っていた。
ところが、今日、このイヤホン以前に使っていた別のイヤホンを装備して電車に乗ってみたら、その違いは歴然としていた。普通のイヤホンでは音楽を聴き続けるためには、ノイズの大きさ、音もれの可不可によって音量を操作する必要がある。しかし、ノイズキャンセリングイヤホンを使っているときはその操作をしていなかったのだ!! 元々小さな音量でも、ノイズの影響が軽減されているため、しっかり音楽が聞こえていたわけだ。私はそこでしみじみとSonyへの感謝の念を(略)
というわけででこの製品は非常に良いのだが、少しだけ注文がある。まずはホワイトノイズの軽減。これは実は気になってしょうがないのでどうにかして欲しい。もともと私は大音量で聴かないので、曲間のみならず、音が鳴っているときでも気になってしまう。
次に、ノイズのキャンセル具合の操作をさせてほしい。このイヤホンのコントローラ部分にはボリュームを調節するダイヤルがあるが、これはノイズではなく音楽のほうの音量を調節してしまう。理想のインタフェースは、ノイズのキャンセル具合を操作できて、MAXだと完全にキャンセル、MINだと微妙に軽減、みたいな感じにしてほしかった。
最後に、サイズを小さくしてほしい。今日普通のイヤホンにした理由は、この製品の大きさがちょっと大きいからだ。コードもちょっと長すぎる。この製品は静かな家で使うようなものではなく、出先、特に電車の中でこそ威力を発揮する。現状、違和感なく持ち歩けるサイズとは言えない。
ついでに、これは感想だが、ノイズの軽減というのは音楽のみならず、あらゆる騒音に対してなされるべきであると思う。重機にノイズキャンセルモジュール(マイクとスピーカー?)をつければ工事の騒音はなくなるだろうし、神奈川地方に多い暴走族のマフラーとかにつければ住民は安眠できる。汎用のノイズキャンセルマシンみたいなのを作って売れば、あらゆる騒音に悩む人々を開放してくれるだろう。例えば私の会社の事務所だと、空調のそばに置きたい。どこか、作ってくれないかなぁ。…あ、電話とか話し声も聞こえなくなるからダメか(笑)
続き
[参考] http://www.ecat.sony.co.jp/ avacc/headphone/acc/ index.cfm?PD=2221
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コメント
言い忘れた わたなべ この製品は、人体の振動に弱い。歩いてると「ぽよんぽよん」という足音(?)が聞こえてしまう。そのため、これをつけていると自然と頭部の振動を抑えるように、しとやかに歩くようになるという副作用がある。 詳細
ホワイトノイズ(?)について sho MDR-NC11はボックスの裏のねじを外すと簡単に内部の基盤が出せます。
... 全文
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