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  • シングルモードをクリアしてみた。

    まあまあ(10点)
    2007年10月5日
    芋愚

     エンディングが気に入らなかった。
    私個人の感想としては、なかなか練られたストーリーを楽しめたが、
    対象年齢はちょい高めかなと思った。
    とはいっても、別に高度で難解なお話というわけではない。
    世の中にある程度の諦念をもった者がニヤリとしてしまうかんじ。
    子供がこういうストーリーで感動を覚えちゃいかんと思った。

     全編とおして、キャラクターたちが可愛らしい。
    だが、彼らにのしかかる運命は過酷で切ないものばかり。
    最後の最後で手にした幸せは、ちっぽけで後ろ向きなものだった。
    そしてそれは、神の視点にたっているプレイヤーからは
    その脆弱性が手に取るようにわかる。
    一見、子供向きな様相なのが性質がわるいかな・・・・と思った。

     ラスボスの処理の仕方がにくい。
    神のような無敵性を手に入れたラスボスを封印するために、
    主人公はラスボスを、とある状況に追い込んだ。
    その状況とは、まさに地獄そのものであるのだが、
    主人公たちもそれに通じる結末を迎え、
    なにより、プレイヤーも同じような状況を余儀なくされる。
    どこか自嘲的な気分になり、「やられたな」と感心する。
    プレイしたことがない人には全く伝わらないだろうけど、
    とにかくシニカルで乾燥した話なんだな。

     こういうのを子供が鑑賞するってのは、ゾッとする。
    スプラッタとかポルノとか、わかりやすい点でばかり作品を評価せず、
    年齢制限の基準を設けるのは難しいと思う。
    アンパンマンなら、そうとう無茶なことしなけりゃ何でもOKだろう。
    現に、そうやって子供たちに特殊な思想を植えつけてきた歴史が日本にはあると思う。
    まーそれは、もっともっと強大な意図がからむ世界であると思うので考えないことにする。
    本作で感じたのは特殊な思想ではなく、乾燥した諦念に似た感じだったから。

     ゲームってのは、子供のおもちゃであることをわすれてはならない。
    未来を担う大切な人々の情操に影響を与える。
    クリエイターにはそういう視点を持って欲しいとおもった。

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