2009年2月13日
- ダンス・ダンス・ダンス 村上春樹 (講談社文庫)
評者: 評価:最高(50点) 分類:フィクション活字
「羊をめぐる冒険」から帰還した主人公は、しばらくまともに生活しているかのように過ごしたが、自分がどこへも行けないという閉塞感に悩んだ末に、かつて「冒険」を勘の良さで導いてくれた女性キキの声に導かれるように、札幌のいるかホテルを目指す。世界的に高い評価を得ている村上春樹の精神異常を扱ったミステリー仕立ての長編小説。
2009年2月11日
- ダーリンは外国人 with BABY 小栗左多里&トニー・ラズロ
評者: 評価:いまいち(-10点) 分類:エッセイマンガ
ひげもじゃの草食動物的な国際派外国人トニー・ラズロと結婚した日本の漫画家さおりの、文化的ギャップに満ちたつきあいを描いて大ヒットしたエッセイマンガシリーズの第三弾。今回は出産と子育てが描かれる。
2009年2月7日
- メイちゃんの執事 1巻まで 宮城理子 (マーガレットコミックス)
評者: 評価:まあまあ(10点) 分類:学園もの
平凡な夢見がちの女子高生メイは、両親の不幸によって自分が大財閥の唯一の跡取りであることが分かる。彼女の身を守って世話するために執事一家から長身美形の有能な執事の理人が遣わされ、メイはその男に一目ぼれしてしまう。彼女の幼馴染で同じクラスの剣人はいままで彼女と喧嘩ばかりしていたが、実は自分の兄である理人と急速に仲良くなるメイに焦りを感じ、自らも執事見習いとなって彼女に近づこうとする。
2009年2月4日
- ハルコビヨリ 小坂俊史 (BAMBOO COMICS)
評者: 評価:まあまあ(10点) 分類:日常もの
奔放でいい加減な女ハルコに振り回される彼氏やっさんの二人の同棲生活を描いた四コマギャグマンガ。
2009年1月27日
- 人類は衰退しました 田中ロミオ (小学館 ガガガ文庫)
評者: 評価:まあまあ(10点) 分類:SF
なぜか人類が活力を失って人口大激減した空想未来の世界。あらゆる技術と知識が失われていき、一度壊れたら誰も修理できない建物や道具を使って、人々はひっそりと素朴な農耕生活を送っていた。もはや人々が維持できなくなった大学を最後に卒業した主人公の女の子は、ラクそうだからという理由で郷里に帰って祖父と同じ「調停官」という仕事につくことになった。それはこの世界の新たな主である「妖精さん」と付き合う仕事だった。
2009年1月19日
- とらドラ! 4巻まで 竹宮ゆゆこ (電撃文庫)
評者: 評価:最高(50点) 分類:学園もの
高校二年生になったばかりの高須竜児は、血統的な目つきの悪さによる学校での悪評を払拭しようと、クラス替え後のクラスで運良く一緒になった大好きな不思議少女の櫛枝実乃梨との接近を夢見ていたが、小柄な美少女ながら獰猛さで知られる手乗りタイガーこと逢坂大河と関わってしまい腐れ縁が始まる。学園ラブコメ小説。
2009年1月17日
- ああ言えばこう食う 阿川佐和子 壇ふみ (集英社文庫)
評者: 評価:最高(50点) 分類:随筆・日記
- 1(イチ) 山本英夫 (ヤングサンデーコミックス)
評者: 評価:まあまあ(10点) 分類:マンガ
タレントでエッセイストの阿川佐和子と、女優で本も書く壇ふみの、往復書簡式の連作エッセイ。罵倒とも取れるあけすけな突っ込みあいの下には深い友情があった。
たぶん同じ作者の「殺し屋-1-イチ」の外伝的な作品なのだと思う。泣きながら人を殺すというイチこと城石一の学生時代の目覚め的なエピソードか。いじめられっこだったイチは、いじめっ子だった赤熊大を競技空手で優勢に戦えるまでになるが、グローブを外すと足がすくんで弱虫に戻るのだった。そこへ関西の骨折りこと鬼鮫という問題児が転校してきて戦いが始まる。
2009年1月10日
- Silhouette 20th Anniversary Ernie Ball Music Man
評者: 評価:傑作(30点) 分類:楽器
今の形のエレキギターを世界で初めて作ったFender社の創業者レオ・フェンダーが、会社を買収されてから自分のアイデアが採用されなくなったために新たに設立したMusic Manの、初めてのギターSilhouette(シルエット)シリーズの20周年記念モデル。
2009年1月7日
- 東京開化えれきのからくり 草上仁 (ハヤカワ文庫)
評者: 評価:駄作(-30点) 分類:ミステリー
やや脚色した明治維新後の日本で、もと岡っ引きの善七は不思議な炬燵アザの死体の謎を追ううちに、維新を利用してなりあがろうとする実業家の佐久間の野望に行き当たる。火消しや花魁や発明家や人足など様々な立場の登場人物たちが重層的に絡み合う文明開化ミステリー小説。